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そろそろタイトル変えようか。(現在東京)

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最近読んだ本:12月第3週

こんにちは。

2−3週前に、「赤ちゃんの値段」という本を読みました。これは、日本人の子供として産まれた赤ちゃんが、国際養子として海を越えて養子に出される背景やその後を紹介した本で、数年前に書かれたものです。2010年現在の状況はあまり詳しくないけれど、「国際養子=貧しい国から裕福な国へ」とばかり思っていたし、米国に住んでいる間に「日本人の子供を養子にした」という人に出会ったことが無かったため、「日本人の赤ちゃんが国際養子として海外に渡る」という状況を全く考えたことがなかったため、やや、驚きました。

数日前に読み終わった本がこちら、「グラハム・ベル空白の12日間の謎」。電話の発明者として知られているのは「ベル」氏。多分、100人に「誰が電話を発明したの?」と聞けば、殆どの人は、彼の名前を挙げるか、あるいは知らないというかのどちらかだと思う。

この本では、一般に電話の発明者と知られるアレクサンダー・グラハム・ベル氏は、実は、正当な特許保持者ではないのではないかということを、彼のノートや、当時の彼の状況から追って行った本だ。(注意:上記ベル氏に関するウィキペディアの記載は、義父Gardiner Green Hubbardを「友人」としている点で、必ずしも正しくない。)

歴史や、人に対する評価というものは、必ずしも事実ばかりがsurviveするのではなく、「作られて行く」という点が興味深い。この本が一体どれだけの人の目に触れるかは不明だけれど、この本に記載のことが事実だとしても、殆どの人は「電話の発明者=ベル」ということで記憶し続けるだろうし、この本の内容を読む限りであれば、「ベル=他人の特許を侵害した」というより、むしろ、同情を禁じ得ない。

そして、今、正に読んでいる本がこちら、「妊娠を考える ―〈からだ〉をめぐるポリティクス 」という本。

アマゾンでは、
「なぜ子どもが欲しいのか、他の人にはいるから?それが普通だから?」。
女性は子どもが欲しいか欲しくないかとは別に、「子どもをもつか/もたないか」を常に問われ、その選択と責任を抱え込んでいる。
子どもをもとうと努力する不妊治療、胎児に障害があるとわかったらどうするかの決断を迫られる出生前検査、「人口抑制」のためと国家に管理される「家族計画」や出産の医療化など、女性の身体に関わる産むか/産まないかの決定には、夫婦や家族、医師と患者の関係、文化、経済、そして政治が深く関わっている。
この「妊娠」をめぐる女性の様々な生き方を医療人類学の見地から考察する。」
との記載がある。

まだ読み終わったわけではないから、「お薦め」とも、「そうでもない」とも言えないけれど、妊娠に関わる、「当たり前」と思っていることがちっとも「当たり前」ではなかったり、色々な矛盾を指摘しているので非常に面白い。

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by welcome2nyc | 2010-12-24 19:15 | 映画とか本とか